伊勢市駅前商店街
観光客や地元住民の交流が生まれる場所
伊勢市駅前商店街は、
伊勢市駅(JR側)から出て徒歩2分の場所にある商店街。伊勢神宮外宮へは徒歩6分ほどで行くことができる。
立地的に観光客が立ち寄りやすいスポットであるが、その一方で、日常的に地元住民が常連客として訪れる店も立ち並んでおり、観光客と地元住民が同じ飲食店内で交流する光景がよくみられる。
商店街の中には、老舗から、最近オープンしたお店まで様々な店舗が勢ぞろい。
趣ある老舗に行って伊勢に根付く人々の温もりを感じるも良し、若者が集まる新規店舗で地元の流行をキャッチするも良し。
伊勢市駅前商店街では様々な楽しみ方が出来る。
スポット紹介
AMAMILIVIMG(BAR)
カフェ&バー「AMAMILIVIMG(BAR)」は、オリジナルブランド商品を紹介するコンセプトショップと、文化人・著名人が集まる場所を目指したカフェを融合した店舗としてオープン。
カフェタイムにはAMAMILIVIMG店舗内で、バナナジュース専門店「7daysBANANA」として、砂糖不使用でもしっかり甘みを感じられるバナナジュースを販売しており、2021年には東京・大阪にも出店。
各地で「健康や美容によいバナナジュースを美味しく楽しめる」として人気を呼んでいる。
2021年11月に、日中はカフェ、夜はバーとして営業する形に業態を転換。
内装もリニューアルされ、カウンターやテーブル席でゆっくりとカクテルやフードを楽しめる形になった。
「マティーニ」などの一般的なカクテルから、自家製のハーブを使用したオリジナルカクテル、ビールやワイン、ハイボールなど様々な種類のアルコールが用意されている。
写真右の「コスモポリタン」(税込960円)は、ウォッカとクランベリージュースなどを使用した甘酸っぱいカクテル。
また、ノンアルコールカクテルも充実。
写真左の「自家製ハーブコーディアルサワー」(税込750円)は、ハーブやフルーツを漬け込んだオリジナルのシロップを使用した、こだわりのノンアルコールドリンク。
アルコールが飲めない方でもバーの雰囲気を十分楽しめる工夫がなされている。
〒516-0072
三重県伊勢市宮後1丁目7−37
0596-63-9888
[営業時間]ランチタイム11:00-14:30(14:00LO)バータイム18:00-1:00
[定休日]月曜日/第三火曜日
Instagram[cafe]|Instagram[bar]
MonZacaba(モンサカバ)
「MonZacaba」は、福岡出身の店主が営むスタンディングバー。
九州のお酒や珍味をメインに取り扱っており、一部、三重の地酒も楽しむことができる。
常時、日本酒や焼酎、果実酒、クラフトビールやクラフトジン、ワインなど、九州の魅力的なお酒が多数取り揃えられている。
特に日本酒は、定番メニューに加えて、季節ごとに大きくラインナップが変わるため、「何を飲もうかな?」とついつい迷ってしまう。
そんな時は、飲み比べセット(税込1,000円)がお勧め。
気になるお酒3種を自分で選ぶか、店主お勧めのお酒をセレクトしてもらう。
「同じ酒蔵で違う銘柄」「同じ銘柄で違う酒米」「同じ地域にある違う酒蔵」など、比べ出したらもう止まらない。楽しい楽しい日本酒飲み比べ沼が待っている。
また、日本酒以外のお酒の飲み比べも可能(税込1,000円~)。
ラインナップが都度変わるため、詳しくはお店を実際に訪れ、店主に聞いてみてほしい。
店名は「門(Mon)をくぐり、新しいモノ、ヒト、コトに出会う酒場(Zacaba)」というコンセプトから名づけられたそう。
店に一歩入ると、九州のご当地酒類や珍味のほか、店主が窯元を訪ねてセレクトした器、三重ではあまり見かけることのないローカル冊子類など、伊勢にいながらにして、九州地方のさまざまなモノ、コトとの出会いが楽しめるのがMonZacabaの魅力だ。
〒516-0072
三重県伊勢市宮後1丁目7−33
[営業時間]平日17:00/土日祝15:00-23:00頃
[定休日]木曜
Instagram
めし勇
めし勇は1948(昭和23)年に創業した精肉店。
戦前に創業者の祖母が営んでいた「めし」屋と、創業者の大西「勇」吉を合わせて、「めし勇」と名付けられたそう。
日本三大和牛の一つである「松阪牛」や、厳選されたお肉を、熟練の職人が丁寧にカット。
店舗では、それぞれのお肉のお勧めの調理法・味わい方もアドバイスしてもらえる。
揚げ物は注文後に揚げるため、アツアツ・サクサク。
松阪牛コロッケ(税込100円)は、ほくほくのジャガイモと、旨味がしっかり詰まった松阪肉ひき肉が、素朴ながらも深みがあり、何度でも食べたくなる味わい。
創業当時から変わらないレシピで「昔懐かしい味」として愛されて続けている。
〒516-0072
三重県伊勢市宮後1丁目7−37
0596-24-2983
[営業時間]9:00-18:00
[定休日]水曜
HP /Facebook/Instagram
伊勢市駅前商店街の歴史・魅力について
ここからは、
めし勇の専務取締役で、伊勢市駅前商店街組合 専務理事でもある大西孝幸さんに、伊勢市駅前商店街の歴史や魅力について話を伺う。
記憶に残る、昭和の伊勢市駅前商店街の賑わい
「明治30(1897)年に伊勢市駅まで国鉄(現在のJR)が開通し、職員の宿舎ができたため、商店が集まり始めたそうです。
しかし昭和の大戦でアメリカ軍の焼夷弾を受け、焼け野原となってしまった。
そこにバラック(簡易に組み立てた建物)の商店が立ち並ぶようになり、次第に商店街となったそうです。
昭和41(1966)年頃になると、駅前に伊勢市初の百貨店となる伊勢オカダヤ(ジャスコ)が開業し、その後も三交百貨店やジョイシティなど大型商業施設が出店。
伊勢市外からも多くの買い物客が訪れるようになりました。
私が小学生だった昭和55(1980)年頃は、百貨店の前など、とにかく人通りが多かった印象ですね。
バスや電車を利用してやってくる家族連れの姿や、駐輪所に自転車がたくさん停まっていた光景をよく覚えています」
バブル崩壊、参拝客の減少・・・ 向かい風の時代
「1991年のバブル崩壊や、その頃の伊勢神宮参拝客の減少、郊外型ショッピングセンターへのお客の流出が原因となり、商店街の賑わいは失われていってしまいました。
私自身は一度県外へ出て肉の解体修行を積み、2000年頃に伊勢に帰ってきたのですが、ジャスコも三交百貨店もすでに閉店しており、小さな商店もだんだんと数が減っていっているような状況でした。
めし勇自体も、狂牛病のあおりをうけ、苦しい状況でした。
朝、店を開けると、商店街の中の数店舗しか開いておらず、ものさみしい気持ちになったのを覚えています」
人々の交流が生まれる賑わいある商店街へ
「三交百貨店の跡地や、ジャスコの取り壊しを含めた、伊勢市駅前商店街付近の再開発の構想が2000年頃から立ち上がり、2014年ごろから本格的に再開発の動きが始まりました。
ちょうど2014年は伊勢神宮の20年に1回の式年遷宮の年。遷宮が行われる年は、伊勢市全体が盛り上がります。伊勢市駅前商店街でも遷宮に合わせる形で大型ビルの取り壊しがおこなれました。
いよいよ、本腰を入れて再開発の協議に入る機運が高まってきました。
商店街は、全体的に高齢化が進んでいる状態でした。
そこで、『商店街振興組合の若返りを図りたい』と思い、
2017年に私自身も組合への参加を申し出たんです。
結果、受け入れていただき、商店街振興組合の立て直しに取り掛かりました。
若い人たちが伊勢市駅前商店街の活性化に参加しやすいよう、私が振興組合とのクッション役になって、頑張りたい店舗の背中を押すように努めました。次第に新規出店が増え、若い方も訪れるようになり、まちが明るくなってきたように感じます。」
「2021年に入り、伊勢市駅前商店街の通りの名称を『これは伊勢モール』から『月ノ宮通り』へと刷新し、道路や植栽の整備も行われました。
伊勢市駅前商店街をまっすぐ抜けた先にある、月夜見宮(つきよみのみや)の『月』と、宮後地域の『宮』、月の形にもみえる『ノ』を入れた形です。
『月ノ宮通り』という名前をきっかけに、地元の方々、観光客の方々に足を運んでいただき、たくさんの交流が生まれる場所になれば良いなと思っております」
伊勢市駅前商店街のアクセス情報
伊勢市駅商店街
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